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中国:研究機関報告「中国人の7割は新築住宅買えない」


研究機関報告「中国人7割は新築住宅買えない」

  北京師範大学の金融研究センターは3月31日、「中国不動産金融安全評価報告」と題したレポートを発表し、不動産価格と国民収入の現状分析から、「国民の約7割は新築の住宅を購入する能力がない」との見解を示した。3日付で中国新聞社が伝えた。

  統計によれば2005年、中国都市部住民の1戸当たり平均年収は1.5万?1.7万元。東部地域の1平方メートル当たり価格が約4000元前後だったことから、70平方メートルの住宅を購入するには1戸当たり平均年収の15倍以上の資金が必要となる。このため同センターでは、「収入の情況から考えて、国民の7割は新築住宅を購入するに適さない」との結論を導きだした。
(後略)
(引用:中国情報局)


ここ数年泡立ってましたからね。収入から計算すれば、確かに大部分の人民にとってマイホームは夢物語でしかありません。


でも!
買ってる人はちゃんと買ってるんですねぇ。金持ちじゃなくても。何せここは中国、国際基準が通じない国です。

ん?どうやって買うのって?


そもそも収入から計算するのが間違っている


からです。

この国では「権限=金」の法則が官民を問わず広く通用しており、一般に権限が大きくなればなるほど「灰色収入」が増えてきます。収益の良い公的部門や国営企業の幹部なんて「灰色収入」の部分が正規の収入の数倍から十数倍にもなりますから、収入を計算する意味なんてまったくありません。

また、民間企業では税金対策としてあの手この手で正規の収入を抑え、経費の形で給料の一部(場合によっては半分近く)を支給しますから、高給取りになればなるほど実質の給料は公的な数字よりも大きくなる傾向があります。

この他リベートやキックバック、領収書偽造など、正規の給料に換算されないものは山ほどあるので、中国人の実質収入を公的な数字で計ることそのものがたいして意味を成さないのです。


また、マイホームに限って言えば、

「子供の家は親が準備する」

という中国人の伝統的な思想もあり、親が積極的に援助する傾向があります。中国の伝統的思想においては「結婚」を以って子供の独立とみなし、また「結婚」と「新居」はセットであるという発想があるので、子供(厳密には息子)の結婚のため新居を準備するのは中国人にとっては当たり前のことだったりします。

ただし、最近は不動産価格が暴騰しているため都市部では子供の家を丸抱えする親御さんは少なくなりましたが、それでも

「頭金だけは払ってやるから、後はローンで返せ」

と子供にローンで家を買わせる親も少なくありません。

特に都市部では一人っ子世代が結婚適齢期を迎えています。つまり二つの家庭が一組の夫婦を援助する計算となるので、たとえバブルってても頭金ぐらいはなんとかなったりするのです。


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いずれにせよ、この国の統計はたいして当てにならないものばかりです。中国の統計はあくまで「僅供参考」(株式情報用語:「単なる参考。投資は自己責任で。」)でしかないことを忘れてはいけません。
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