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 Navigation  中国情報ファイル > 中国情報ファイル > 中国語 >  中国語で読むと意外と面白い日本人の姓
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2006/11/30
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外国人の名前を日本語(カタカナ)にすると、たまに面白おかしく感じるものに出くわします。もちろんこの逆も然りで、日本人の姓名の発音が海外では変な意味に取られるケースもあります。


では、中国ではどうなのでしょうか。


有名なものに「今井」さんを中国語読みすると「チンチン」となるネタがありますね。中国語を始めたばかりの「今井」さんたちにとってはまさに青天の霹靂(笑)、これで中国語をやめた今井さんたちも少なくないのでは、などと邪推してしまいます。


ただ、これはあくまで日本人の姓を中国読みにして日本人がウケるネタですので、今回の主題からは外れてしまいます。話を戻しましょう。


日本と中国は共に漢字を使用していますが、お互いの国の人名・地名は漢字をそのままそれぞれの国の発音で読みます。日本人から中国人の姓名を見た場合男女の区別がつきにくい以外にたいして違和感を感じることはないのですが、中国人の側から日本人の姓名を見ると、結構楽しいお名前をお持ちの方が少なくないようです。


名前まで取り上げたら本当にきりがないので、今回は姓に限定して話を進めたいと思います(まぁそれでも相当な数なのですが……)。


日本人の姓は非常に多く、マイナーな姓の中には日本人から見ても面白いものが少なくありませんが、普通に見られる姓でも日本人の姓に慣れてない中国人がそのまま漢字で理解するとかなり面白いのです。
日本人の姓には「〜内」「〜上」といった姓が少なくありませんが、これらの姓を中国語で理解するとそのまま「〜の内側」「〜の上」という意味になります。山内さんは「山の内側」、河内や川内さんは「川の内側」、竹内さんに至っては「竹の内側」、竹中さんなら「竹の中」、水上さんは「水の上」になってしまいます。


「大〜」「中〜」「小〜」も同じ原理です。大川さんは「大きな川」、中川さんは「中くらいの川」、小川さんは「小さな川」です。これが大山さんになると“洋笑星”(外国人お笑いタレント)として有名なカナダ人“大山”が、中山さんの場合は“孫中山”こと孫文が連想されることとなるでしょう。ただ、小山さんになると文字通り「小さい山」となり、スケールがずいぶんと小さくなってしまいます。


また、「大〜」「小〜」は“大張”“小李”といったような親しみ込めた呼称にも使われます。よって、小林さんと大林さんはいずれも林さんの分身となってしまいます。


大黒さんと小黒さんも同じ原理ですが、中国では“黒”という姓はマイナーなので、中国語で「大黒」とか「小黒」とかいうと色黒な人を指す渾名といった印象が強くなります。


日本人の姓は数字がらみのものも少なくないですね。一色さんはそのまま「一色(いっしょく)」の意味に、五十川さんは「五十の川」となります。


三代さんや八代さんはそのまま「三代」「八代」の意味になります。これは日本語の漢字で理解してもそのままですね。高見さんや浅見さんも中国語で見てみるとそのまま「高見」(こうけん)「浅見」(せんけん)の意味になります。高見さんはともかく、浅見さんとしてはあまりいい気分はしないでしょう。


日本語と意味が変わってくるものに出口さんや丸子さん、麻木さん、大家さん、三好さん等があります。中国語の“出口”にはは日本語の「出口」の意味の他に「輸出」という意味もあります。出口さんは「輸出さん」なのです(笑)。中国語の“丸子”は日本語の「団子」の意、「ダンゴさん」となります。


中国語の“麻木”は「しびれる、無感覚になる」の意味を持ちます。「しびれる」なんて言うと日本人的にはどこかカッコイイ感じがしますが、
残念ながら中国語の“麻木”にはあまりいい語感はありません。


中国語の“大家”は日本語の「大家」(たいか)の意味の他に「みんな」という意味もあります。口語でも良く使われる表現なので、ちょっと厄介な姓になりそうです。


一方で三好さんを中国語にすると何とも言いようがない味わいが醸し出されてきます。中国語で“三好”と言うと真っ先に連想されるのが“三好学生”。「思想・学習・健康ともに優れている学生」を指して言う言葉です。


中国語にすると“V+O”のようなセンテンスになる名字もあります。有馬さんなんかはいい例です。「馬が有る」ですから。


上山さんや下山さんはこの類似例です。中国語では“上山”は「山に登る」という意味です。“下山”は「下山」(げざん)、これは日本語でも同じ意味になりますね。


我妻さんや吾妻さんなんかも面白いです。文字通り「私の妻」の意味です。ちなみに新妻さんもそのまま「新妻」となります。


三国さんや庄子さんはちょっと特殊な意味をもつ名字となります。中国で“三国”といえば歴史小説≪三国演義≫が連想されます。“庄子”と言えば老子と並び称される道家の代表者そのものです。


向後さんは中国語として考えるとかなり「後ろ向き」な名前になっちゃいます。逆に向前さんは前向きな名前になりますが、残念ながらかなりマイナーな姓のようです。


猪股さんや猪口さんはちょっと不運です。日本語の「猪」はイノシシを指しますが、中国語ではブタを指します。そんな訳でお二方はそれぞれ「ブタの太もも」「ブタの口」の意味に。日本語でもそうですが、ブタは罵り言葉として使われる言葉ですから、ちょっと損な名字です。


一方で中国語の罵り言葉で“猪”(ブタ)と双璧を成すのが「イヌ」ですが、日本語で一般に使われる「犬」はあまり使われず、“狗”の漢字が当てられるのが普通です。姓の中に“犬”の漢字を持つ人は救われた形になっています。


不運な人がいれば幸運な人がいるのもまた然り。久保さんなんかはその典型かもしれません。漢字そのものも悪くはないのですが、重要なのはやはり発音。


久保さんを中国語読みすると“jiu3bao3”となりますが、これは“九宝”に通じます。宝は言うまでもありませんが、中国では“九”は縁起のいい数字で、“九宝”と言えば非常に縁起のよいイメージを持ちます。


久保さんが縁起の良い名字となるのなら大久保さんはもっと縁起が良い名字でしょう。なんたって“大九宝”ですから。これに比べると小久保さんは“小九宝”という訳で、大きさで大久保さんに負けてしまいます。久保さんに限らず中国語では全般的に“小”の字より“大”の字の方がイメージが良くなる場合が多いようです。


縁起の良い姓と言えば喜多村さんなんかもそうですね。「喜びが多い村」ですから。


この他「〜月」という姓は文学的というか、美しい姓になります。望月さんは“月を望む”、秋月さんは“中秋の名月”を連想させる、詩の中に出てくるような美しい言葉です。


ただし、上月さんの場合は「先月」の意味になってしまいます。世の中なかなかうまくいかないものです。


最後にクイズをを一つ。中国語にすると「粗利益」さんとなるのはどなたでしょうか。


ヒントは……戦国時代にそんな人がいましたね……


回答は明日にでも発表します。

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